深海のYrr
--ネタバレアリ--
ついに読み終えてしまった「深海のイール」
面白かった。
イールが、空母インディペンデンスへ向けてオルカ突進させて、落っこちた潜水艇にメタン氷を摘めて、深海から魚雷のように撃ち放ち、インディペンデンス壊滅的打撃からの展開がスピード感があってあっというまに読みきってしまった。
イールというのは、単細胞生物だったのだけど、自然と言うのは全てが繋がっていて、それら全てが地球。上巻のはじめにでてくる「すべてはひとつ」という言葉が、全てだ。
人間は、地球の支配者ではなくって、地球に暮らす生物のひとつ。謙虚な気持ちにならなければ、知性があろうとなかろうと、すべての生物を尊重しなければならない。
地球は、人間なんていなくったって存続していくだろう。だけど、他の生命体はそうはいかないんだ。他の生命体は、人間以上に自然と地球と繋がっているから。
そんなテーマだ。
最近になって、人間はそれに気がついてきているけど、手遅れになってなければいいな。
最後の方は、神って存在するの?だとしたら、神の姿に模して創造された人間は、なんなの?イールは?って宗教的な感じになる。
その神は、聖書の神である。だけど、仏教にはたくさんの神がいるように、この世にもたくさんの文明、文化、人種がある。それらは、平等であり、どれかが秀でているものでもない。むしろ補っていかなければらないのだ。
人間同士が、戦争やったりして、まともにお付き合いができていない状況で、自然と付き合ってなんかいけるわけない。ってテーマもあるんだろうな。
科学が進歩して、いろいろな事を知ってしまったから、人間は他を見下してしまう。
多くを知らず、不思議、恐れなどを持って接していた、大昔の暮らしの方が、人間の心をも豊かだったのかもしれないな。
カナダのシャトー・ウィスラーに集まった科学者達は、米軍空母のインディペンデンスで、イールがいると思われるグリーンランド沖で、イールとコンタクトを取ろうとする。
交渉は、地球外知的生命体探査を行なっていたサマンサ・クロウ。数学を基にしたメッセージを送信すると、返事が返ってくる。その暗号を解読するとインディペンデンスを真下から見た画像だった。
その直後、オルカが現れる。そして、青い靄が空母の下に。それを取り込もうと潜水艇の出し入れ口を開けると、オルカが突進してくる。同時に進入してきたタンパク質。
オルカの突進により、アリシア・デラウェアが死んでしまう。
混乱する空母内の安定を取り戻した後、単細胞生物であるイールの情報伝達を行なっているフェロモンの抽出、合成に成功。
そして、科学者たちが知らされていなかったもう1つの作戦が実行されようとする。
それは、フェロモンに毒を合成し、イールに解き放つ。毒に犯されたイールは全滅する。
この作戦は、米国の利益が最重要である。米国は唯一無二の地球上の正義であるために、米国が世界を救ったことを、知らしめるために、イールの知識、情報が他国に渡り、世界の情勢が不安定にならないように。
科学者たちは、それを阻止するべく動く。
その時、オルカの進入によって落ちてしまった潜水艇が、メタン氷を満載して、深海から猛スピードで浮上してくる。そして、船底が大きく損傷してしまう。沈没の危機のインディペンデンス。
司令官のリーは、それよりも作戦を実行し、米国のために動く。
邪魔者は撃つ。科学者のスー・オリベイラ。リーの部下のピーク。CAIであり科学者であったルービンが死ぬ。もう1つの作戦を知ったために殺されそうになった科学者のヨハンソンを殺そうとしたCIAヴァンダービルトを空母から投げ落とし、自らも命を落としたグレイウォルフ。
アナクワとカレンとヨハンソンは、沈み行く空母の中で、リーの作戦を阻止し、自分達の作戦を実行しようとする。それは、潜水艇に乗り深海へ。そこへイールのフェロモンを注入された人間の死体を解き放つこと。これにより、イールが憎む人間であるが、自分達のフェロモンを持っている事を教える。イールを騙し、欺く作戦。それが成功すれば、イールは、人間を仲間だと共存者だと認めてくれるかもしれなし。そして、その間に人間は正しい方向へ地球と向き合っていく道を進めば良い。
深海へは、カレンが行く。アナクワは、クロウを助けに空母の上階へ戻る。
ヨハンソンは、潜水艇でアナクワを待つ。
その時、リーがやってくる。そしてヨハンソンを撃つ。潜水艇の助手席に乗り、舵を助手席側に切り替えて出発。しかし、ヨハンソンは最後の力を振り絞り、舵をメインに切り替えて潜水艇で入り口の壁に向けて、魚雷を発射。爆発により潜水艇は、吹っ飛ぶ。空母は壊滅状態。
クロウを助けたアナクワ。潜水艇までたどり着けない。ここで終わりかと思ったとき、彼がホエール・ウォッチングで使用し馴れているゾディアックというタイプのボートが流れてくる。
やっとのおもいで体を引き上げ、空母から脱出する2人。
深海へ進んだカレン。
フェロモンを注射したルービンの死体を解き放つ。
イールが触手を伸ばして、調べてく。そして、イールは受け入れてくれた。
世界の海に平和が訪れる。
カニなどが運び上げてきた、バクテリアは毒素が弱まっていき、薬も効いてきた。
世界は混乱している。
人間以外の知性体が、この世にいることに驚き、どのように受け入れるのか。宗教界は、混乱する。神が自らの姿を模して、人間を作った。知性は神が人間に与えた唯一のものであるはずだった。
人間は、地球の支配を管理を任されているはずだったのに。それが覆ってしまった。
いったい人間とは何者なのか?神はいるのか?イールは何者なのか?
結局。人間は、地球の支配をまかされてはいないのだろう。
人間は、神の箱庭で暮らす一部でしかないのだ
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